沈没について。
 
 
 
■ 二日酔いは大人の味だ。
 後悔が捻じれながら胃袋の辺りを徨っている。
 
 
■ よろめきながら階段をおりるとき、浮浪者のひとと眼があった。
 むこうがニヤリとするので、こちらもつられた。
 このまま沈没するのかなあ、と微かに思いながら、連れの後を歩いてゆく。
 それからどうなったのか。
 どうもならないが、生きているのって恥ずかしいなあ。
 と、二日酔いが続いている。